2005年10月29日20時38分30秒
アスランの誕生日〜ただの妄想 [ SS ]
アスランの誕生日に過去何かしらした覚えがない。
放映開始まもなくという日付のせいもあるだろうが、私の愛がそっち方面にあまり向かってないせいもある。
なので初おめでとう記念に何かやろうと思ったのだけど、今年の誕生日はなんと土曜であり、しかもダンナは一日うちにいる上、私自身が子供の学校に出かけなければならなかったため、下準備をする暇が全然なかった。
よって、企んでた絵はなし。妄想でお茶を濁すことにする。
カテゴリは一応SSになってるが、便宜上なので特にSSというほど立派なものではない事をここに宣言いたします!(←お前はデュランダルか)
暇すぎて死にそうだから読んでもいいやって人だけどうぞ。
ちなみにタイトルはありませんが、テーマは「愛されるアスラン」です。
早朝、俺の部屋のドアを破りそうな勢いでノックするものがあった。
(なんだ?こんなに朝早く。誰だ…)
俺は半覚醒のままドアに眼をやり、毛布の中を確認してから立ち上がった。あのショッキングな出来事以来、目が覚めると同時にベッドの中を確認する癖がついてしまっている。情けない話だが二度とあんな騒ぎがごめんなのは確かなことだ。
手早く上下を身につけ、ドアを開けるといきなり目の前に銀色が広がった。
それを知覚した瞬間、俺はのど元を締め上げられ、壁に押し付けられた。
「なんっ…!イザーク!」
「貴様〜〜!何故俺がこんな役を押し付けられねばならんのだ!」
いつものことだがイザークは俺を見るたび怒っている。理由はわからないが今からこれでは高血圧が心配だ。次のメディカルチェックのときに念入りに検査するよう進言しておいたほうがよさそうだ。
「なんのことだ?」
実際何の話だか俺にはさっぱりわからない。自分だけでわかった気になって喋られても迷惑なのだが。
「まあまあ。こういいながら実はイザークが買って出たんだよな。
お前が先に誰か女と寝てないかどうか確かめられるし第一何か理由がないとお前のところに素直に来られないからさ」
「ディアッカ!」
「…お約束のように、俺は口きいてからじゃないと気づいてもらえないのね…」
しくしく泣きまねするディアッカに、イザークが『俺はこいつと会いたいわけじゃない』とか『こいつが女と寝ようが男に迫られようが俺の知ったことか」とかきゃんきゃん吠え立てているが、慣れてるディアッカは意に介せずだ。
「とにかくこれ、渡したぜ」
ディアッカはまだ文句を言い続けているイザークを引きずり、俺に一枚のカードを渡して去っていった。
なんだったんだ、いったい…。
俺は呆然と取り残されたカードに目を落とした。
そこにはただ今日の日付と時間、それに場所がシンプルに記されていた。
(ここに来いってことか?何事だ…)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺がカードに記されていた場所に行って見ると、そこでは大騒ぎが繰り広げられていた。
悲鳴のような声で酔っ払ってるらしいミーアが叫んでいる。
「あたしはお肉!お肉なの!お肉がいい!」
「あ。やっぱり?お・れ・も!」
ハイネは相変わらず調子がいい。
そこにキラが乱入している。
「わかるけど!君の言うことも判るけど!
でも僕は今(お肉がなくて)泣いてるんだ!!」
あ、やばい、と思うまもなくキラは本当に泣き始めた。
「ぐはがぁあああ、ずはっ!ずびずばっ!」
いつ聞いても本気で泣いてるのか判らない泣き方だな。
「アンタって人はーーーーーっ!!」
…シン。何も肉くらいでそんなに怒らなくても。
どうやら肉を争っているらしい。だけどそんなに争わなくても他にもいっぱいあるのにな。変な連中だ…。
なぜかメイリンがインカムをつけて会場じゅうに響く声で叫んでいる。
「インパルスサラダ、どうぞ!次、スプレンダースープどうぞ!」
そこへルナがやってきた。
「アスランさん、食べてます?早くしないと食いはぐれますよ」
そういいながらもルナの手はローストビーフを切り分けるのに余念がない。だがどうも先天的に不器用なのか、上手く切れなくてすごい形相になっている。
見るに見かねて俺はそっとため息をついた。
「ルナ。君はナイフを構えるとき、右肩をひねる癖がある」
「わ!アドバイスありがとうございます!アスランさんって自分が食べもしないで…そんなトコも好きですけど」
いきなりそこにオレンジの頭が突き出てきた。
「あ。やっぱそう?!お・れ・も!!」
「!!あんたは俺を好きなんですかっ!いい加減に人の話聞いてから割り込んでくださいっ!」
…ハイネは酔っ払っているらしい。それにしても神出鬼没だ。さすがフェイスというべきなのだろうか。どっちにしても笑えない冗談なことに変わりはないが。
俺はルナとハイネを置いて立ち上がった。
ふと気づくと、すぐ横のテーブルにヨウランとヴィーノがひっそり固まっている。
(ん?彼らだけ妙に静かだな)
そう思ったとき、彼らのひそひそ話が耳に入った。
「アスランさんばっかりもてて腹立たないか?前髪2、3本も引っこ抜いてやろうか?」
「まずいよそれ。てか無理だよヨウラン。あれでもあの人フェイスだし。第一2、3本でも気にするよ、絶対」
…なんとなくむっとしたところへカガリがやってきたので、聞こえよがしに『聞こえてるぞ二人とも』と言おうかと大人げない事を思っていたがやめた。
緑色のドレス。可愛い。意味もなくむかついた胸が穏やかになる。
だが既に酔っているらしく、右手に骨付き肉を掴み、左手にグラスをぶらぶらさせ、大またでどすどす歩いてくる。あ、いや、カガリの場合酔っていなくてもそういうことが多いが。
「アスラン!食ってるか?!」
「食べてる暇なんてないよ、さっきから。それよりなんなんだ、この騒ぎは?」
俺の声はこの喧騒の中、まるで聞こえなかったらしい。
あっさりと俺の質問を黙殺したカガリは
「食べることが戦いだ!」
と叫びはじめた。まずい。こうなったら手がつけられない。
とりあえずカガリだけでも正気に戻そうと俺がボーイを探して目をきょろきょろさせたときだ。
突然中央の少し高くなったところにスポットライトが当たった。
派手なファンファーレが鳴り響き、床下からせり上がった部分にデュランダル議長が乗って現われた。
「やあ。楽しんでいるかね?みんな」
彼は全員の注目を集めたことに満足したのか、穏やかに微笑んだ。
「遅くなってすまなかったね。
アスランのバースデーパーティを開催する事を、ここに宣言いたします!!」
…え?…ええーーーーー?!
忘れていた。自慢ではないが綺麗に忘れていた。
そういえばあちこちのブログで誰やらの誕生日がどうこうと記事になっていたようだ。
どこかで『わたしの台詞を取らなくても』と嘆くアーサーの声がしたような気がしたが、そんなことを気にしている暇はない。
なぜなら宣言以後、出席していたたくさんの人間がこぞって俺のほうに押し寄せてきたからだ。
「貴様にこれをやる!俺という終生のライバルを忘れないためのアイテムだ。」
イザークのポートレート…嬉しいような嬉しくないような。
しかもなぜかカメラ目線のモデル立ち。
「俺からはこれです。次こそフリーダムのパイロットに勝ちましょうね!」
シン…だからって俺がセイバー落とされたときの記録は要らないよ…。わざとか?
「僕とアスランが戦うわけないだろ?だって僕たちは親友なんだから!」
甘え声でキラが寄ってきた。げ。やっぱりこいつの手にあるのは…マードックさんに渡されてた整備の宿題だ。俺にやれという気か。…間違いなくそうだな(;¬_¬)
「俺からはこれだ。気にするなよアスラン!」
ハイネがニヤニヤするので何かと思ってあけたら紺色のヅラだった。…俺よりハイネのほうが絶対やばいと思うのだが。
ルナからは『ルナたんとのデート予約券10枚セット』
ルナとのデートといわれてもなんだか訳わからないし。大体自分で「ルナたん」ってのはどうだよ?
ミーアからは『夜這いOKカード』
ついでに「ラクスさんに渡してくださいね」とのお言葉つきで胸パット…そんなもの渡せるか!怖いだろ!
メイリンからは「あの夜のこと、忘れません」と包帯セットが渡された。
ディアッカはウインクしながら「みんな忘れてるようだけど俺のキャラ設定の趣味って日本舞踊だから」と発表会のチケットをくれた。それから「これはミリィに頼まれたんだ」と小さな骨壷にはいったトールの遺骨を…(((゜∇゜|||))わざとだ。これは絶対わざとだ。
それにしてもみんなの気持ちはありがたいのだが…ありがたいのだが…素直に喜べないのは何故なんだろう…。
そうだ。カガリ。
彼女からはまだ何も渡されていない。もしかしてもう俺の事がどうでもよくなってしまったのか。メイリンを連れて戻った形になった俺を実は密かに怒っていたのか…。
暗い気持ちになってこっそり人ごみを抜けてバルコニーに出てこっそりため息をついたときだ。
「アスラン」
「カガリ、君…あ、その。さっき言い損ねたんだけど、そのドレス、可愛いよ」
「ばかやろう…」
照れたカガリは抱きしめたくなるほど愛おしい。
抱きしめてもいいかな?いいよな?キスくらいしたって…怒らないよな?
そっと近づくとカガリは薄紅色に染まった顔を上げた。
「あのな、アスラン。わたしからのプレゼントだ。受け取ってくれるか?」
やっぱり何よりもカガリからのこういう言葉が一番嬉しい。もちろん他の人間から貰った物だって嬉しいし大事にするのは決まってるんだが。
「もちろん。なんだって嬉しいよ。でも何を用意してくれたんだ?」
手に何も持っていない彼女を眺めて俺が言うと、カガリはにっと微笑んだ。
「アスラン。耳貸せ。明日から忙しくなるぞ、お前」
彼女が耳打ちした内容に俺は目を見開いた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日。
俺はカガリとプラントの行政府へ向かうエスカレーターに乗っていた。
『バカみたいに気取る必要はないが必要なんだよ、演出みたいなことも』
そう。カガリの熱意(と多分ラクスの脅迫と恫喝にもよって)で、DESTINYのリメイクが決まったのだ。今までのことは全てなかったことになりやり直しされる。今度こそみんなが納得するラストへ向けて、俺もカガリも頑張らなくてはいけない。
これが運命だったんだよ、と明るく言い切れるように。
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| ■ シェラさん、すばらしぃーーー!! | |
| 素敵すぎるSS なんという感動的なラストだ!! DESTINYのリメイクって、今までのことは全てなかったことになってやり直しされるなんて、もちろん脚本家は「あの人」じゃないのよねっ!? カガリのプレゼント凄すぎます! アスラン、今度こそ「こんな指輪の渡し方ってないんじゃないか!?」と言われない渡し方を期待。(笑) | |
| 小波 (2005-10-29 21:05:43) |
| ■ 素晴らしい!! | |
| 実は、カガリの左手にぶらぶらとぶら下がっている自分を想像しました(^^; やっぱりタネってネタとしてはいい素材ですね。 でも物語としては本当にリメイクして欲しいです。もちろん脚本は別の人で!! ※TB返しは恥ずかしいので遠慮させていただきますね(えへ | |
| グラス (2005-10-30 15:19:02) |
| ■ 読ませていただきました | |
| シェラさん、こちらでは初めまして。 とても楽しく大笑いで読ませていただきました。すごいオチですね〜(笑) …なんだかイザークの高血圧がとっても心配になりました。ミーアもこれじゃあ太りそうですねぇ。 | |
| 実衣 (2005-10-30 20:43:54) |
アニメ「ガンダムSEED DESTINY」の感想です。ストーリー、キャラ語りから声優さんに至るまで幅広く書いていく予定。
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